ギャンブルをやめたいけど、今まで負け続けてきたお金だけでも取り返さないと気が済まないんだよなあ。負けっぱなしでは終わりたくないよ。
このように負けを取り返したいという気持ちがギャンブルをやめることを妨げているということはありませんか?
本記事では、その心情の正体と対策をお伝えしていきます。
本日の内容
- 損失を取り返したいという心情の正体と対策
- ギャンブルにおいて負けを認めない人の末路とは
- 日常で利用できる場面
私自身、ギャンブルをやめられなかった大きな原因としてこの心情がありました。
しかし今回の話を知り理解したことで、ギャンブルをやめるという決断をして現在ではギャンブルのない生活を100日以上過ごすことができています。
今回の話は、ギャンブルだけに限らない他の場面にも応用ができるのでぜひ参考にしていってください。
損失を取り返したいという心情の正体と対策
正体の名前
負けを取り返すまでやめられない!!!
この気持ちの正体に名前がありました。
ずばり・・・
コンコルド効果
コンコルド効果とは心理現象の一つで、ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資を惜しみ投資がやめられない状態
名前の由来は、過去に英仏で共同開発が進められた超音波旅客機「コンコルド」です。
赤字になると見込まれていたにもかかわらず開発が進められましたが、結果として大きな負債で開発会社は倒産という結果に終わりました。
過去に使った労力を考えてしまい損切りができない状態になってしまうことですね。
他の分野の例
これはギャンブルだけに限らず他の分野でも問題になっています。
- 恋愛
付き合い始めて長い年月をともにしていると、別れたほうがよいと思っても過去の情が邪魔をしてしまい、なかなか別れるという決断をすることができません。その結果なんとなく付き合い続けてしまい、結果としてズルズルと関係を続けていってしまうのです。 - 映画やスポーツ観戦
せっかくの休みの時間を使って映画やスポーツ観戦に行ったとき、いざ始まると内容が面白くなかったり試合が一方的な展開になって退屈になってしまったとします。しかし「せっかくチケットを取ってここまで来たんだから」と最後まで見てしまいます。本当ならば途中で退席してその時間で別の有意義なことができたかもしれません。 - スマホゲーム
最近スマホゲームで課金している人もよく聞きますが、これも一例です。
「ここまで課金したんだから」
そう思い徐々に課金額を増やしたりゲームプレイ時間を増やしていきます。
対策
コンコルド効果に陥ってしまうことへの対策として、以下のように考えることが効果的です。
全て失っても100%に戻るだけである
我々人間は生まれてから生きていく中で、色々なものを得たり失ったりしています。
そうしたなかでは『モノ』に注目してしまいがちですが、それでは今回のように失うことに対する恐れが出てしまい決断を狂わせてしまいます。
そこで対策として、たとえ全て失っても自分という100%の存在に戻るだけであると考えることです。
そうすることで失ったものに執着せず、これから新たに色々なものを装飾していこうと前向きになることができます。
自分だけがおかしいんじゃないか・・・
依存症時代の私もそのような気持ちを抱くこともありましたが、今回の話を理解して前向きに歩き出すことができました。
もちろん気持ちを上手く制御してギャンブルと付き合っている人もいますし、ギャンブルをやったけど依存状態まではいかなかった人もいます。
依存になってしまう方は特に負けて終わりたくないという気持ちが強かったということですが、それは意識的に直していくことが可能です。
失ったものに執着せず、今の自分でも100%で新たに欲しい物を得ていこうという考え方にシフトしましょう。
ギャンブルにおいて負けを認めない人の末路とは
負けを認めずにギャンブルに向き合う人の末路を考えていきます。
取り返せた場合
今までの負けを取り返せたぞ!!!
さて、そこであなたはギャンブルを二度とやらないという決断ができるでしょうか?
おそらく無理です。
いや、オレは取り返したらギャンブルをやめられる
そう思っていても、実際に負け額を取り返した状況になったら次のように考えるはずです。
これだけの負けを取り返したんだからオレには才能がある。負けて苦しんだ分これから勝ちを増やしてやるぜ!
つまり取り返したところでその後もあなたはギャンブルとともに人生を歩んでいくことになるのですね。
取り返しさえすればギャンブルから離れられるというのはあくまで今のあなたから見た未来で、実際にはそうならないのです。
取り返せなかった場合
こちらの場合は説明することもなく悲惨な未来が待っていますね。
時間、お金、信頼など多くのもの失ってからその自体の深刻さに気付くことになると思います。
そして多くの場合はこちらになるのだということを以下で説明します。
取り返せる可能性は限りなくゼロに近い
ギャンブルで勝てる可能性は限りなくゼロに近い
よく言われていることですが、私はこれについては真偽はよく分かりません。
だって実際に統計をとっているわけでないですし、勝っている人はおそらくあまり自慢しないでしょうから分かりませんよね。
しかし私が経験したうえで語るならば、勝てる可能性は限りなくゼロに近いと言えます。
人は取り返すためには多少のリスクを背負ってでも勝負します。
こっちの馬のほうがオッズが高いから
さっき負けた分を取り返すために賭け額を増やさなければ
前はこの考え方で負けたから今回はこっちの馬にするか
だんだん予想に対するブレが生じてきます。
そしてそのブレは多くの場合悪い方向に働きさらに負けを重ねていきます。
このあたりのメンタルコントロールをして競馬できる人なら勝てるかもしれませんが、そういう人は競馬もやめられる状態にあると思います。
競馬依存症で苦しんでいる人の解決策としては、「競馬をやらない」という選択肢だけです。
日常で利用できる場面
ギャンブルをしない人は今回ご紹介した内容を知らずに生きている人が多いと思います。
というのも日常生活では負けを認めなくても大きな苦しみには発展しないからです。
ギャンブルは負けを認めないことが特に大きな苦しみとして顕著に現れるため、今回の話を理解することができます。
仕事編
仕事においても負けを認めなくてはいけない場面は以下のようなものがあります。
- 数年間働いてきた今の仕事にやりがいを感じなくなったが、やめるのはもったいないので今の仕事に居続ける
- 自分のしてきたことの方向性が違うということに気付いたときに、やってきたことが無駄になるのが嫌でとりあえず続けてみる
- 今までずっと○○の勉強をしてきたから、さほどやりたくもないけどその分野に関係のある仕事に就職した
プライベート編
プライベートにおいても負けを認めなくてはいけない場面は以下のようなものがあります。
- ギャンブルに手を出したという思いから、今後の人生で頑張っても無駄だと思ってやる気になれずギャンブルを続ける
- 性格的に合わないと思いつつも、ずっと付き合ってきた友人や彼女と別れられない
- お気に入りのチームをこれまで何年も応援してきたから、なんとなくずっと同じチームを応援している
視点を複数持つ
これらの決断が全て悪いことであるとは思いません。
ただコンコルド効果があったうえでそうした決断になっていると分かっておくことが重要だと思います。
視点を複数持っておくことで見えている部分をたくさんあるなかで決断をすることができます。
それは見えていない部分があるよりも納得のいく決断ができる可能性が高いでしょう。
まとめ
コンコルド効果、どうだったでしょうか?
私はこの話を聞いたときに衝撃がありました。
そして全てにおいて過去に浪費したものを気にしすぎずに決断をするようになり、思うような生き方に近づいてきました。
ぜひ今回の内容を自分自身で整理して利用してみてください。
読んでいただきありがとうございました。