禁ギャン記念日

ギャンブル依存症の20代が1年間ギャンブルをやめた結果

ギャンブルをやめたいと思っているのに、いつまで経ってもやめられない・・・。

本記事は、ギャンブル依存症で苦しんでいる全ての方々に向けた内容となっています。
私も1年前までは、紛れもない重度のギャンブル依存症でした。
しかしこの1年間、ギャンブルを一度たりともやることなく過ごしたことで、大きな変化を遂げてきました。

この経験を通して私自身が感じたことや気付いた学びなどを、本記事で皆様にお伝えしてまいります。
最後まで読んでいただき、少しでも皆様がギャンブルをやめる手助けとなることができれば嬉しいです。

本記事の内容

  • ギャンブルをやめるために実践して良かったこと3選
  • ギャンブルを1年間やらなかったことで起きた変化3選
  • これからギャンブルをやめようとしている方に知っておいてほしいこと

ギャンブルをやめるために実践して良かったこと3選

ギャンブルをやめるためにこれまで色々なことを実践してきましたが、そのなかでもオススメの行動を3つご紹介していきます。

  • お金との距離を遠ざけた
  • 毎日少しでも行動を変えた
  • ギャンブル以外に熱中した

①お金との距離を遠ざけた

皆様がギャンブルをするのには『お金を手に入れたい』という目的があると思います。
我々は小さな頃からお金に関する正しい教育を受ける機会がありませんでした。
だからお金のありがたみも分からずに、ギャンブルに大金を賭けてしまう大人になってしまったのも当然です。

しかし今からでもお金の価値を理解できるようになることは可能です。
お金との距離を遠ざけるのはギャンブルをやらなくするという目的もありますが、お金の価値を改めて認識するという目的もあります。

ギャンブルに依存した状態では、金銭感覚が狂っていてお金を正常に使うことができません。
日々の生活や自分の服などにはお金を少しでも使わないようにしているのに、ギャンブルでは平気な顔で大金を突っ込みます。
この金銭感覚の修復が、ギャンブル依存症克服には重要なステップだということを体感してきました。

お金を遠ざけてお金の真の価値を理解することで、お金を使うことへのハードルを上げました。
そうすることでお金を雑に扱わなくなり、ギャンブルをする機会も自然となくなっていったのです。

人間というのは意志が弱い生き物です。

だからこそ特に最初の頃は、お金を強制的にでも使えないシステムを構築する必要があります。
自分の意志に委ねるのではなく、周りや環境を利用しながらギャンブルをできない工夫をしていきましょう。

行動の1つ目として『お金との距離を遠ざけた』ということをご紹介しました。

②毎日少しでも行動を変えた

我々の生活というのは、ほとんどが習慣から形成されています。

朝起きて顔を洗い歯を磨き朝ごはんを食べて会社に行き、帰ってきて晩ごはんを食べてシャワーを浴びて寝る。

こうした何も考えなくても自然と行動になっていることが習慣です。
ギャンブル依存症の方は、この習慣の中にギャンブルがどっぷり入り込んでいます。

例:私の場合

平日は仕事が終わり次第ずっと競馬動画を見漁って、自分のなかでギャンブル熱量を高める。たまに地方競馬もする。
金曜の夜はワクワクしながら土日にあるレースの予想をする。
土日は朝起きてWINS(場外馬券場)へ行き1日中賭け続ける。大抵負けて後悔するも以降繰り返し。

そうした習慣がある限り、ギャンブル依存症から脱却するということは超絶ハードモードになってしまいます。
なぜならそれはあなたの生活に欠かせないものになっているからです。
ギャンブルをやめるためには、習慣になった行動を排除していく必要があります。

ここで問題となるのは人間が変化を嫌う生き物だということです。

これは本能レベルの話になるのですが、我々は変化すると生存が脅かされるということが脳にインストールされています。
常に同じ生活を送っていることが安心安全な生活であると思ってしまうんですよね。
だから今のあなたがギャンブル依存生活を習慣としているならば、脳はその状態をキープしようと働きかけてきます。
この本能に立ち向かわない限り、ギャンブル依存症の克服は叶いません。

だから私は、少しずつでも毎日の行動を意識的に変えていきました。
具体的には例えば以下のようなことをしました。

  • いつも帰宅してから見ていた競馬動画をやめてみた
  • 土日は現金を持たずに図書館に一日中滞在した
  • 家計簿をつけてお金の使い道を把握した

上に例で挙げた変化は競馬をやめることに関係が強めな行動ですが、それ以外の行動でも全然OKです。
職場で自分から挨拶をするとか、親にプレゼントをあげてみるとか、友達を自分から誘ってみるとか。
今までの自分だったらやらなかった行動を意識的に行うことで、変化に対するハードルを徐々に下げていきました。
今でも変化に対して全くハードルがないわけではないですが、1年前よりは確実に自ら変化へ飛び込めるようになっています。

その結果として、ギャンブルをしていた習慣から抜け出すことができました。
すぐには変わりませんが、継続していれば徐々に変化を感じることができると思います。

行動の2つ目として『毎日少しでも行動を変えた』ということをご紹介しました。

③ギャンブル以外に熱中した

①と②でギャンブル依存症を克服する土台は作れました。
お金との距離を遠ざけギャンブルをせずお金の重要性を理解しつつ、自分の習慣を変える癖を身に付けました。

しかし最後に直面する問題として、ギャンブルの代替行動が見つからないという壁が発生しました。
おそらく多くの人がこれまで莫大な時間をギャンブルに費やしてきたと思います。
ギャンブルをしている時間だけでなく、関連動画を見ていたりギャンブルのことを考えている時間を含むとかなりの時間です。
それらが全てなくなったとき、あなたは代わりに何をしたら良いのか分からなくなります。

今までギャンブルばかりしてきて他の趣味とかもないという方は特に苦しむと思います。
私も例外なくそうでした。
ここを乗り越えることが、ギャンブル依存症克服においては非常に大きなステップになります。

ではいったい何に熱中すれば良いのでしょうか?

私が出した答えとしては『とにかく色々やってみること』でした。

実際にやってみないと、自分が何を楽しいと感じて何が自分には合わないかなど分かりません。
過去の経験からある程度推測することもできますが、まずは思い付いたものは全てやってしまっていいです。
なぜならそれだけの時間が目の前には生まれたからです。

私はギャンブルをしている一番の問題はお金ではなく、時間の損失だと思っています。
ギャンブルをやめることで、あなたは失っていた莫大な時間を自由に使えるようになるのです。
ちなみに参考までに私が取り組んだことをいくつかご紹介しておきます。

  • ブログ投稿
  • 英会話
  • ボイストレーニング

特に初期の頃はお金もなかったので、ブログ投稿というのは非常に良い時間の使い方になりました。
さらに文章を書くことで自分自身の考えを再発見できるのでオススメです。

英会話やボイストレーニングは私がやりたいと思って始めたことですが、始めて半年以上経った今でも継続できています。
元々どちらも興味はあったのですが、依存症時代にはギャンブルの優先度が高くて取り組めていなかったことです。

あなたも自分自身の成長を感じられて楽しみながら取り組めることをぜひ見つけてほしいと思います。
そのために最初はトライアンドエラーをしていく覚悟を決めて、選り好みせずに飛び込んでみてください。

行動の3つ目として『ギャンブル以外に熱中した』ということをご紹介しました。

ギャンブルを1年間やらなかったことで起きた変化3選

続いて現在の私と1年前の私を比べて、実際にどのように変化したのかということをお伝えしていきます。
自分でも別人に変わったと思っていますし、ありがたいことに他人からそう言ってもらえることもあります。
今回は以下の3つをご紹介します。

  • 自分のことが好きになり、周りからも好かれるようになった
  • 努力することを自然だと感じられるようになった
  • 自分の人生を生きられるようになった

①自分のことが好きになり、周りからも好かれるようになった

ギャンブル依存症の頃の私は、自分のことが大嫌いでした。
自信もなく周りの目を気にして、嫌なことを我慢し続けながら毎日を過ごしていました。
そんな人間だったので、周りからもきっと雑魚キャラ扱いされていたと思います。

しかしそんな私がギャンブルをやめて自分のやりたいことに熱中した結果、自信が手に入りました。
それは行動し続けたからこそ手に入ったものであり、それにより周囲に対しても堂々と振る舞えるようになりました。
今までとは関係性が変わることによる若干の摩擦はあったかもしれませんが、それよりもメリットのほうが圧倒的に大きかったと感じています。
対等な人間関係で自信を持って相手と接することで、相手からしても魅力的に感じてもらえます。

人間というものを構成する要素には非常に多くのものがあると思いますが、結局はセルフイメージが一番大事だと思います。
自分のことを好きでいられるような人生を送っていれば、自ずと周りもそれに相応しい人間関係が築けます。
そしてそうなるためには小さくどんどん努力を積み重ね、成功体験を積んでいくしかありません。

ギャンブルのような一発逆転の世界は現実世界では存在しないのです。

②努力することを普通だと感じられるようになった

私は元々努力をすることを習慣化できている人間ではありませんでした。
土日は平日の疲れを言い訳にしてギャンブルをしたり、友達と愚痴を言いながらお酒を飲んでいました。
多くの社会人はそうしていると思いますし、それが普通だと思っていたんですね。

しかしギャンブルを離れるために土日を自分のために使う生活を続けていく中で、自分自身の感覚に変化が起こりました。
家でダラダラ過ごすことに違和感を感じてしまい、努力している方が普通になってしまったんですね。
習慣の力を味方につけて努力を普通にすることができたのです。

人間はそれぞれが独自の世界を見ています。
例えばギャンブル依存症の人であったら、ギャンブルに関する情報を探しているし、常にそういう目線で全ての物事を見ています。
だから777という数字を見るだけで興奮したり、Youtubeでもギャンブル関連の動画には敏感に反応してしまうんですね。

同じ物事でも人によって捉え方や感じ方は異なります。

昔の私目線では、土日にギャンブルしないなんてありえないという価値観でしたが、今は逆にギャンブルをすることがありえないんですね。
それは私が実際にそのような行動をして、習慣を変えてきたからこそ起きた変化だと思います。

自分が見たい現実があるならば、まずはそれにふさわしい行動を継続して習慣にいくことをオススメします。

③自分の人生を生きられるようになった

今の私はいつ何時においても、自分が生きたいように生きるようにしています。
友達と会いたいときには会うし、今は会うべきでないと思えば断ります。
今までの私は相手中心の世界で生きていたので、どんな状況でも自分を犠牲にしてでも相手に合わせていました。
その結果、自分が損をすることになっても相手の言う通りにしたからしょうがない。と責任を相手に押し付けていました。

要は自分で責任を持って人生を生きることから逃げていたんですね。
そういう生き方が楽だと勘違いしていたからです。

しかし今は自分の人生を生きるという道を歩み始めて、こちらの方が楽だということに気付きました。
どんな場面であれ自分の人生の責任は自分で背負うことで、自分自身で行動するしかないという考えになりました。
逃げ道を用意せずに自分の行動が全て自分に返ってくるという覚悟を決めているので、誰かに任せるのではなく自分自身で進む道を決めています。

ギャンブル依存症に陥る人は、自分の人生を生きていない人が多いのではないかと思います。

誰かに認めてもらいたいから・・・

自分で努力するのは嫌だから・・・

俺が成功できないのは周囲のせいだ・・・

そうやって今の自分の問題から目をそらし続けた結果が、ギャンブル依存症というものを引き起こしてしまったというケースが多いのではないでしょうか。

私はギャンブル依存症は敵ではなく味方だと思っています。
あなた自身がより良く生きられるきっかけを教えてくれるために、ギャンブル依存症というアラートが発生したのです。
体調が悪いときに頭痛が現れるように、あなた自身の生き方が良くないということをギャンブル依存症が知らせてくれているのです。
だからギャンブル依存症と戦うというイメージよりは、ギャンブル依存症とともに自分自身を成長させていこうと考えるようにしています。

ギャンブルをやめ始めた頃にはこのように思えていなかったですが、徐々にこう思えるようになってきました。
ギャンブル依存症にならなければ、過去のヘタレだった私のままだったに違いありません。
今の私があるのは、ギャンブル依存症という存在があったからだと胸を張って言えます。

ギャンブル依存症、ありがとう

これからギャンブルをやめようとしている方に知っておいてほしいこと

ここまで読んでくださっている方は、本気でギャンブル依存症を克服して人生を変えたいと思っている方だと思います。
最後に皆様に知っておいてほしいことを、私なりにお伝えさせていただきます。

行動の重要性

そんなこといっても俺なんかには無理なんじゃないか・・・

そう思われている方もいらっしゃると思います。
今まで何度もギャンブルをやめようと決意してはスリップを繰り返してきた経験がありますよね。
だから最初からできると信じるのは難しいのは当然のことです。

しかし私は誰でも変わるチャンスは有ると思っています。
私自身、特別な人間ではありません。
何かすごい才能があったり、強い意志が備わっているわけではありません。
ただひたすらに行動を繰り返してきたのです。

現実を変えるためには行動を変えるしかありません。

いくら考え方を変えても、最終的には行動が変わらないと何も変わりません。
どんどん行動してください。
そして行動が変わってくると、ギャンブルをやめた自分を徐々にイメージできるようになり、最後には現実も変わってくるのです。

多くの人は決意してもすぐに恐怖に負けて行動できず、結局毎日をダラダラ過ごしていきます。
先ほども書いたように、人は変化することを恐れる生き物だからです。
99%の人間は心のどこかで変わりたいと思いながらも、恐怖のために何も行動を変えられずにいるのです。

1%になりたくないですか?

そう決意してどんどん行動していくことで、恐怖に負けて行動できない人々を尻目にあなたはどんどん前へ前へ進んでいけます。

恐怖の克服ステップ

そうはいってもいざ行動しようとすると恐怖に負けてしまうよ。

誰もがそうなります。
なぜなら恐怖というものは人間に備わった本能だからです。
人が変化しようとすると、本能が危険から守ろうと恐怖を感じさせてきます。

ここでは恐怖を克服するステップをお伝えします。
以下の手順を踏むことで、恐怖を最小限にすることができます。

  • 恐怖の理由を知る
  • 小さく試す
  • 成功体験をする
  • 自信が形成される
  • 恐怖を乗り越え行動できるようになる

まずは自分が恐怖を感じている理由を知る必要があります。
これを知識として知ることで、自分が恐怖を感じる対象が見えて恐怖を軽減することができます。

続いて恐怖を軽減したら、まずは思い切って飛び込んでみましょう。
このときリスクは最小限になるように、小さく試すということを意識してください。
いきなり大きなチャレンジをして大きなダメージを負うと、その後立ち直れなく危険性があります。

そして小さく試し続けていれば、成功体験がいくつか積み重なっていきます。
本当に小さな成功でもOKです。

そしてそれが自分の中で、自信というエネルギーになっていくのです。
恐怖の理由が分かり自信が付くと、あなたはその行動に対して恐怖に負けず行動できるようになります。

実はみなさんが恐怖に感じていることは、多くの場合現実に起こることとは異なります。
例えば好きな人に告白して振られたとして、それが人生の終わりのように思えてしまうかもしれませんが、実際には何日か寝れば忘れて次の恋に進むことができます。
脳は我々を守るために、必要以上に恐怖を大きなものだと錯覚するようになっています。

このステップを知って実践していくと、必要以上に大きな恐怖に騙されず行動できるようになります。
そしてどんどん行動していくことができ、望む結果を手に入れられるのです。

今が永遠に続く

何か一発逆転できることが起きてくれないかなあ

多くの人はこのように、自分の外的要因に期待している一面があります。
しかしここまで読んでくれた熱心なあなたならば、そんなことは起きないということは分かっていただけたと思います。
自分以外の誰かが、突然あなたの人生を良くしてくれることなどないのです。

ではどうすればよいのでしょうか?

それはあなた自身が今のクオリティを最大限に高めていくことです。

何かのきっかけで急に人生が好転したり今の状況が突然変化することはないと理解できれば、あなたにできることは今を最大限のクオリティで生きることだけです。
そうすることで5年後、10年後のあなたの人生は確実に好転していきます。
逆にあなたが現在送っている今のクオリティが低ければ、それ相応の5年後、10年後が訪れます。

あなたに変えられるのは今だけです。

何をしていようが今というのは永遠に続いていきます。
それならば、今のクオリティを最大限に高めることに集中していきましょう。

まとめ

私がギャンブルをやめてきた1年間を振り返って、皆様にお伝えしたい内容をまとめました。
これからギャンブルをやめようとしている皆様のお役に立てれば幸いです。

私自身、まだまだ未熟ですがこれからも引き続きギャンブルのない生活を送っていきます。
もし困ったときには遠慮なくご相談など頼っていただければと思います。

Twitterもやっておりますので、よろしければそちらからもお気軽にメッセージください。
Twitterアカウントはこちら→@nonkodream

最後に、長文を読んでいただきまして本当にありがとうございました。
感想など書いてくださると、あなた自身の理解の助けになると思うのでぜひご活用くださいませ。

それでは、ギャンブル依存症克服生活をともに歩んでいきましょう!

-禁ギャン記念日